学術プロジェクト

多施設共同研究

規約

規約はこちらから(2020年12月6日 改定)

内規

内規はこちらから(2020年12月6日 施行)

多施設共同研究

僧帽弁輪石灰化に関連した僧帽弁狭窄症の自然歴(JApan multicenter Mitral Annular Calcification mitral stenosis study: JAMAC study)
研究概要

高齢者の増加に伴い、僧帽弁輪石灰化(MAC)を有する患者が増加し、僧帽弁狭窄症(MS)に進展する患者がいます。MACは多くの併存疾患を有し、心疾患の発症や高い死亡率との関連が報告され、MAC関連MSはさらに死亡率が高いことが報告されています。診断や治療に苦慮する症例もしばしば経験し、また僧帽弁手術の必要性は高い手術リスクから、慎重に診断する必要があります。日本は世界一位の長寿国であり、MACを高頻度に認める透析患者が多いという特徴があります。本研究では、日本におけるMAC関連MSの自然歴を調査し、MAC関連MS患者の詳細な予後経過やMAC重症度との関連、MACやMSの進行度などを調査します。これらのデータはMAC関連MSへの治療介入の必要性、治療のタイミングを理解することに役立つ可能性があります。

参加方法

代表研究者 加藤奈穂子(東京ベイ・浦安市川医療センター 循環器内科)
      大倉宏之(岐阜大学 循環器内科学)
メールの送信先 gp-mac@jse.gr.jp

※現在参加施設を募集しておりません。今後追加募集の可能性があります。

その他
  • 現在参加施設を募集しておりません。今後、追加募集の可能性がありますので、ご興味のある先生またはご質問のある先生はお問い合わせください。
心エコーを用いた肺高血圧症の早期診断に有用な診断指標・アルゴリズムの検討
研究概要

心エコー検査は、肺高血圧症(PH)診療においてはスクリーニングの役割を担う重要な検査ですが、早期診断においては課題も多いところです。2022年8月にESC/ERSより発表された肺高血圧症ガイドラインで、PHの診断基準を平均肺動脈圧25から20mmHgとすること、肺動脈性肺高血圧症については併せて肺血管抵抗3から2wood単位と変更することが提唱されました(Humbert et al. Eur Heart J. 2022;43:3618-3731.)。このガイドラインの改定では心エコー評価については大きな変更は行われませんでしたが、PHの診断基準変更にあたり、スクリーニングに用いる心エコー指標が従来のままで良いのか、新たな基準が必要なのかどうかについては明らかになっていません。本研究では、同時期に心エコー検査と右心カテーテル検査が行われた症例を対象として、新たなPHの診断基準に即したスクリーニングに有用な心エコー指標、その基準値を明らかにすることを目的としています。また、右心機能指標などの付加価値についても検証したいと考えています。

参加方法

参加希望の先生は、メールの送信先にある代表研究者へ、下記の項目をお知らせください。

代表研究者 佐藤希美(筑波大学 医学医療系 循環器内科)
メールの送信先 gp-ph@jse.gr.jp

<お知らせいただく項目>

  • テーマ:PH
  • 病院名
  • 研究責任者名(医師に限る)、連絡先(メールアドレス)
  • ご協力いただける症例数
    (空欄でも構いませんが、わかる場合はおおまかな数字で構いませんのでお知らせください)
      1) 2021~2022年度の右心カテーテル検査の件数
      2) 1)のうち、肺高血圧(あるいは疑い)に対する検査の件数
その他
  • ご興味のある先生またはご質問のある先生はお問い合わせのみでも結構です。
  • 参加希望のご施設には追って詳細をご連絡させていただきます。
早期左室駆出率保持型心不全発症を検出するための新たなアルゴリズムの創出に向けた多施設共同研究(STudy On algorithm for diagnosis of Pre-Heart Failure with Preserved Ejection Fraction :STOPHFPEF)
研究概要

高齢者で増加する左室駆出率保持型心不全(HFpEF)は、未だ治療法が確立されていないため、その発症ならびに重症化の予防が重要である。それには不顕性心不全ステージA, BにおけるHFpEFの高リスク例や治療抵抗性を示す前の軽症HFpEFと言った早期HFpEFを検出できる手法の確立が必要である。日本心エコー図学会に支援をいただいた高齢者における心エコー図データ正常値の確立に関する多施設前向き研究(Japanese elderly data Of Normal echocardiography study:J-LONG)では、欧州のHFpEF診断アルゴリズムを用いると、心不全リスクステージA,Bの症例でさえ約30%がHFpEFに分類され、早期HFpEFと相当する可能性が示唆された。一方、本邦のHFpEFは高齢者が主体であり、肥満の多い欧米のHFpEFとは明らかに臨床像が異なっている。従って、本邦のデータから策定した診断基準を用いれば、より正確な早期HFpEFの診断が可能と考えられる。そこで、本研究は前向き多施設共同研究として行い、臨床指標ならびに心エコー図検査結果からなるデータベースを構築し、早期HFpEFを精度良く診断可能な手法を創出することを目的とする。また、早期の病態を診断するため、スペックルトラッキング法や運動負荷心エコー図法を併用することを提案する。
本研究から本邦に適した早期HFpEFの診断手法を確立できれば、超高齢社会でのHFpEFの発症ならびに重症化予防に貢献できると考えられる。

参加方法

参加希望の先生は、メールの送信先にある代表研究者へ、下記の項目をお知らせください。

代表研究者 瀬尾由広
メールの送信先 gp-hfpef@jse.gr.jp

<お知らせいただく項目>

  • テーマ:HFpEF
  • 病院名
  • 研究責任者名(医師に限る)、連絡先(電話およびメール)
  • 運動負荷心エコー件数
その他
  • ご興味のある先生またはご質問のある先生はお問い合わせのみでも結構です。
  • 適格と判断されたご施設に研究計画書、被検者用説明文書等の資料をお送りします。
心アミロイドーシスに特徴的な心エコー図検査所見の検討(多施設共同後ろ向き研究)
研究概要

高齢化とともに増加している老人性(野生型)トランスサイレチン型心アミロイドーシスに対して、家族性(変異型)トランスサイレチン型アミロイドーシスの治療薬であるタファミジスが有用性を示した。2019年3月より保険償還され、今、トランスサイレチン型アミロイドーシスに注目が集まり、心アミロイドーシスの検出・病型診断の重要性が高まっている。診断において、心エコー図検査は有用な非侵襲的第一手であるが、心アミロイドーシスに特徴的で、さらに病型診断にも有用である心エコー図検査所見に関する情報は限られている。今回、我々は、心アミロイドーシスに特徴的な心エコー図検査所見を抽出する研究を提案したい。

参加方法

参加希望の先生は、学術プロジェクト委員会まで下記の項目をメールにて、お知らせください。


代表研究者 瀬尾由広
メールの送信先 gp-amyloidosis@jse.gr.jp

<お知らせいただく項目>

  • テーマ:AMYLOIDOSIS
  • 病院名
  • 研究責任者名(医師に限る)、連絡先(電話およびメール)
  • ご協力いただける症例数(ALと老人性をそれぞれ何例づつ登録可能かをご報告ください)
その他
  • ご興味のある先生またはご質問のある先生はお問い合わせのみでも結構です。
  • 学術プロジェクト委員会で適格と判断されたご施設に研究計画書、被検者用説明文書等の資料をお送りします。
Japan Prosthetic Valve Registry (J-PROVE Registry-Retro)
研究概要

日本における人工弁置換術後の予後・心機能の後方視的調査Japan Prosthetic Valve Registry (J-PROVE Registry-Retro)を実施することとしました。高齢化社会に伴い、大動脈弁疾患は増加しており、大動脈弁疾患に対する外科治療では、ほとんどが弁置換術を施行されています。また、僧帽弁逆流症では、形成術が主流となっているものの、弁形態や心機能・患者背景等から、相当数の症例で弁置換術がなされている施設も多いと思われます。しかし、日本における弁置換術後患者の長期の心機能のフォローアップデータや長期予後に関する報告はほとんどありませ ん。本研究の目的は、大動脈弁置換術後、および僧帽弁置換術後症例について、日本人における長期の心機能変化や長期予後を明らかにすることです。本研究の 趣旨に賛同いただける会員諸氏におかれましては是非積極的な参加をお願いいたします。

参加方法

募集は終了しました

EURO-ENDO
研究概要

EURO-ENDOはヨーロッパを中心とした感染性心内膜炎の診断、治療、予後を調査する観察研究ですが、日本心エコー図学会に対して、日本の施設の参加が依頼され、理事会で承認された上で、学術プロジェクト委員会が扱う案件となりました。
基本的参加条件は年間5-20例程度の細菌性心内膜の入院症例があり、退院後4年間の予後調査が出来ることです。また前向きの観察研究ですので、各施設で倫理委員会から承認を受けていただく必要があります。 施設数としましては最大で20施設を考えています。Protocolはこちらからご覧ください。

参加方法

参加の目標数に達しましたので、募集は締め切りました

終了した研究

経カテーテル大動脈弁植込み術症例における大動脈弁狭窄症の病型ならびにその予後に関する調査
研究概要

日本心エコー図学会はSHDのための心エコー図適用検討委員会を発足させ、研修会等を含めて、経カテーテル大動脈弁植え込み術(TAVI)治療の適応となるASの病態生理、診断等の教育に多大な貢献を果たしてきた。そして現在、TAVIは広く普及してきたが、日本心エコー図学会が教育してきたASの病態の多様性やその予後に関して、現在我が国における実態は調査されていない。例えば、奇異性ASは毎回講習会で取り上げられるテーマである。特にTAVIの対象となる超高齢者では頻度が多いと予想されてきた。しかし実態は不明である。また、我々は国内で奇異性ASと診断された症例には予後良好な群と不良な群がいることを報告してきた(Sato K,Seo Y,et al.Circ J.2014;78:2750-9)が、奇異性ASの予後については議論が多いところであり、国内のTAVI施行症例においては不明である。そこで国内で行われたTAVI症例の術前心エコーによるASの病型の頻度、ならびにその予後に関して調査することを提案させていただきたい。

※2023年8月15日 Journal of the American Heart Associationに採択されました。ご協力ありがとうございました。

心不全入院患者の予後予測における至適な心エコー図検査のタイミングについての検討(Optimal Timing of echocardiography for heart faiLure inpatients in japanese institution:OPTIMAL)
研究概要

本邦は高齢社会を迎え、心不全による入院患者は増加の一途にあり、今後30年間にわたって心不全患者が毎年0.6%ずつ増えていくと推定されています。日本における心不全患者の入院期間の中央値は21日と長期であり、増え続ける医療負担とともに、長期予後を見据えた心不全入院患者のマネージメントが求められております。心エコー図検査は、心不全患者の血行動態の推定、原因疾患の把握に非常に有益な検査であり、入院中に複数回心エコー図検査が施行されているものと予想されますが、いつの時点の心エコー図検査が、退院後の予後の予測に最も有用であるかは明らかになっていません。予後を予測する上で至適な心エコー図検査の施行時期が明らかになれば、検査室で精密な心エコー図検査を行うか、病棟での簡易検査で済ませるかといった医療資源の振り分けが可能となり、また退院後の患者のフォローにも有益な情報をもたらすと考えられます。本研究では、入院を要する心不全患者を対象に、各施設での適応通りに心エコー検査を施行していただき、 心不全入院中に心エコー図検査が施行される頻度や時期について調査を行います。また心エコー検査を施行した時期を入院直後、入院早期、退院時の心エコー図検査に分け、どの時期に施行された心エコー検査が最も予後予測に有用か、またどの心エコー指標が予後予測に有用かを、多施設で前向きに検討することです。Protocolはこちらからご覧ください。

※2020年9月16日 ESC Heart Failureに採択されました。ご協力ありがとうございました。

急性心不全診療における心エコー法活用意義の検討(Prospect trial to elucidate the utility of EchocarDiography-based Cardiac ouTput in acute heart failure : PREDICT)
研究概要

本研究は、一般社団法人日本心エコー図学会学術プロジェクト委員会による多施設共同前向き研究である。心エコー検査は心不全患者の非侵襲的な血行動態の推定に用いられ、心不全診療に欠かすことのできない手法である。これまでに、種々の心エコー指標が1回拍出量や左室充満圧に代表される血行動態の推定に有用であることが示され、慢性心不全患者の予後予測指標として確立されてきた。しかし、これらの指標をもとにした心不全急性増悪患者の初期治療が有用であるか否かについては、これまで明らかにされていない。  心不全の急性増悪時には、うっ血所見と低灌流所見の有無により治療方針が決定され、これらは主として理学所見や血液検査所見をもとに評価されることが多いが、臓器低灌流の有無の評価は必ずしも容易ではない。ドプラ心エコー法による1回拍出量の推定は、その簡便性と再現性の高さから日常臨床で頻用されており、初回評価時に心エコー法により1回拍出量や心拍出量が正確に推定できれば、臨床経過の予測や治療方針の決定に役立つことが予想される。
 本研究は、心不全急性増悪のために入院した患者を対象に、治療開始前の心エコー所見とその後の臨床転機との関係について明らかにすることを目的とする。

※2020年4月8日 Journal of Echocardiographyに採択されました。ご協力ありがとうございました。
※2022年3月4日 Journal of Cardiologyに採択されました。ご協力ありがとうございました。
※2023年8月21日 American Journal of Cardiologyに採択されました。ご協力ありがとうございました。

高齢者における心エコー図データ正常値の確立に関する多施設前向き研究(Japanese elderly data Of Normal echocardiography study :J-LONG)
研究概要

「高齢者における心エコー図データ正常値の確立に関する多施設前向き研究」(Japanese eLderly data Of Normal echocardioGraphy study(J-LONG))を実施することとしました。高齢者化社会を迎え、後期高齢者とりわけ85歳以上の超高齢者心血管疾患症例の治療を行う機会が極めて増加しております。いま最も脚光を浴びている経カテーテル大動脈弁留置術はその代表的な治療法といえます。また、Frailtyという概念も知られるようになり、高齢者における循環器系病態生理についても今後注目される分野になることが予想されます。しかし、本邦を含め海外においても超高齢者を含めた高齢者に関する心エコー図に関する研究は少なく、後期高齢者の心臓形態や心機能などは詳細に研究されていません。欧米に比較して体格の小さい日本人高齢者の心エコー図正常値を確立することは、今後日本人高齢者を対象とした研究を行う上で極めて重要なデータベースとなることが期待されます。本研究の趣旨に賛同いただける会員諸氏におかれましては是非積極的な参加をお願いいたします。

※2020年4月2日 Journal of Echocardiographyに採択されました。ご協力ありがとうございました。
※2020年11月28日 Circulation Journalに採択されました。ご協力ありがとうございました。

「日本人におけるスペックルトラッキングエコー法で求めた心筋ストレイン、心室回転の年齢別、機種別正常値の検討」(Japanese Ultrasound Speckle Tracking Analysis in Left Ventricle:JUSTICE)<2011年終了>
研究概要

昨今、スペクルトラッキングエコー法に関する論文は多数報告されていますが、示されている正常値は少数例の検討に基づくものであり、論文により値が若干異なっています。また日本人の正常値も知られていません。さらに同一被検者においても記録機種が異なると測定値が異なる可能性も指摘されています。本研究ではこれらの問題点を解決すべく多数の健常例をスペックルトラッキングエコー法で評価し、わが国における年齢別の正常値および機種別の正常値を求めることを目的としています。

心エコー図法による心不全患者の予後推定に関する研究(Predictive Indices of Echocardiography in Congestive Heart Failure、EVIDENCE)<2016年終了>
研究概要

「心エコー図法による心不全患者の予 後推定に関する研究」(Predictive Indices of Echocardiography in Congestive Heart Failure:EVIDENCE)を実施することとしました。薬物療法の進歩、心室再同期療法をはじめとするデバイス治療、陽圧マスク治療等にも関わらず、心不全患者の予後は極めて不良です。年齢、糖尿病、慢性腎臓病、虚血性心疾患等併存症の有無によるリスク評価に加え、心エコー図検査より得られる各指標から予後を予測する試みは海外では多く行われているものの本邦での検討は十分ではありません。本研究の目的は心エコー図検査より得られる各指標から慢性心不全患者の予後を予測する上で何が最も有用であるかを多施設共同研究を通じて明らかにすることです。本研究の趣旨に賛同いただける会員諸氏におかれましては是非積極的な参加をお願いいたします。

※2016年8月2日 Am J Cardiolに採択されました。ご協力ありがとうございました。

非心臓手術の周術期管理における心エコー検査の実態および有用性の検討(Pre-Operative Echocardiography in Management of non-cardiac elective Surgery:POEMS 研究)
<2019年終了>
研究概要

術前心エコー検査は,周術期のリスク層別化を支援する目的で,非心臓手術が予定され,既知の心疾患を有する患者において,広く利用されています。 しかし非心臓手術における術前の心エコー検査の適切な利用の根拠となる研究は殆ど存在しません。つまり術前心エコー検査は心エコー検査の主要施行理由であるにも関わらず,その有用性については明らかでなく,特に日本人におけるデータはほぼ存在しません。また、高齢化社会・医療費高騰の現状において,心エコー図検査も適切に使用することが重要と思われます。  そこで、術前心エコー検査の有無により入院期間および心血管イベント発症率に差があるとの仮説を立て、多施設で検証を行うこととしました。1)全身麻酔の非心臓手術が行われており,2)その術前に心エコー検査を行うことがある施設の先生は,ぜひ研究に参加してください。Protocolはこちらからご覧ください。

※Circulation Journalに採択されました。ご協力ありがとうございました。

その他

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ご提案は、事務局までお知らせ下さい。

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